旅メモ!

徒然なるままに写真や旅行について書き綴る。

レンズな話 その1 ~EF 50mm F1.8 Ⅱ~

 非常に廉価(希望小売価格12000円、実売9000円程度)でありながら開放F値1.8の明るさを持つこのレンズは単焦点入門としてCanon機使いにダブルズームキットからのステップアップとして*1よく勧められていました。レンズスペックは以下の通りです。

  •  焦点距離:50mm(APS-Cでは約80mm)
  • レンズ構成:5群6枚
  • 絞り:5枚 ※非円形絞り
  • 最短撮影距離:45cm
  • フィルター径:52mm
  • 質量:130g

cweb.canon.jp

 2015年5月に後継の「EF 50mm F1.8 STM」が発売されましたが、基本的な光学設計は変わらず絞りが7枚羽、最短撮影距離が35cmに変わった程度でありほぼこの2代目の時点で完成していたレンズと言えるでしょう。*2

 ではこのレンズを使用して私が撮った写真を幾つか紹介していきます。

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EOS 70D f/16 1/60 ISO320 2015/3/21

 地元の友人と遊びに行った伊豆の大室山麓にあるさくらの里にて撮影したものです。

 画像の一部が滲んでいるのはKenkoのSOFTON Ⅱ Bというフィルム時代のソフトフィルターを使っているためです。

 まだ一眼使って10日も経っていない頃なのでよく分からずF16まで絞り込んでますね。*3

 

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EOS 70D f/9 1/60 ISO200 2015/12/6

 京都の毘沙門堂門跡で撮影した紅葉のレッドカーペットになります。

 ここにupしているサイズでは拡大してもイマイチ分かりにくいかもしれませんが木の地肌もしっかり解像しています。(多分)

 

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EOS 70D f/8 1/200 ISO100 2016/5/21

 ほぼほぼ最短撮影距離で撮影するとこんな感じになります。F8くらいまで絞るとかなりカリカリとした絵になるような気がしますがいかがでしょうか?個人的にはハマるとかなりの切れ味を誇るレンズだと思っています。

 

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EOS 70D f/8 30s ISO100 2016/8/8

 四日市の石油コンビナート群を撮影したものです。このレンズは距離計が付いていないため無限遠に合わす場合でもライブビューで拡大して一番シャープになる部分を探さなくてはなりません。またMFのトルクも非常に軽いので手を話す瞬間にズレることもままあります。更にはフードが付いておらず特殊コーティングも施されていないため画面中央上部に十字状のものが写り込んでしまっています。

 絞ったことにより点光源から光条が出ていますが、絞りが5枚なのでその倍数である10条になっていますね。

 

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Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/40 ISO160 2016/11/6

 スペック欄にも記載したとおり円形絞りのレンズではないので絞ることでボケの形が五角形になっていきます。ボケのたくさん現れる状況で大量の五角形が並ぶのはなかなか煩いものがありますが上手く表現に使えたら面白いかもしれないですね。

 なお新型のEF 50mm F1.8 STMでは円形絞りが採用されたためこのようなボケは出ないかと思われます。

 

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Canon EOS 5D Mark IV f/3.2 1/80 ISO100 2017/2/6

 ネコのピンと張ったヒゲもシャープに写し撮ってくれます。ちょっとボケが硬い気がしますがキットレンズでは得られないボケ量と切れ味を手頃に入手できるのがこのレンズの魅力ではないでしょうか?

*1:いわゆる撒き餌レンズ

*2:1987年3月に発売された初代からレンズ構成に変化はないようです

*3:小絞りボケという言葉を知らない無垢なる時代