旅メモ!

徒然なるままに写真や旅行について書き綴る。

東京な話 ~東京は夜の六時~

 先日友人の結婚式に参列してきた。(n人目)
 流石に大学卒業後三年もすると同級生の結婚の話題が増えてくる。

 まあそんなことはさておき、東京で結婚式が開かれたお陰で久し振りに日の落ちた時間に東京駅近辺を歩くことが出来たので整備の済んだ東京駅を撮影することに。

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 工事用フェンスが取り除かれその優美な姿を完全な形でついにすべて見れるように!三脚持ってきてどっしり構えて撮影したかったところですが今回はそこまで荷物増やせなかったのでレンズの手ぶれ補正に頼りっぱなし。

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 丸の内側の赤レンガの重厚な雰囲気とは打って変わって反対に位置する八重洲口は高層ビルとガラス張りの建物からなる近代的な雰囲気。
 こういうところはWBを蛍光灯などにして青みを加えるのが好き。

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 京橋駅日本橋の通りの風景も中々絵になる。
 一度でいいからこれくらいの時間から一晩中東京エリアをうろつきながら夜景を撮影するというのをやってみたい。職務質問されないように気をつけないとな

鎌倉な話 ~トワイライトカマクラ~

 今年に入って既に4回目の鎌倉訪問。
 この日の鎌倉は非常に風が強く海岸の砂が巻き上げられているのか大分靄がかかってしまい遠景に関してはピントが甘いのかただ靄のせいでソフトになっているのかが分からなくなっている。

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 三連休中日で観光客が多くカマクラニュービーも多いため、食べ物を狙って数多くのトビが空を旋回している。*1
 風に乗って飛翔するトビを追いかけて望遠レンズで撮影するのは中々骨が折れる。狭い画角から簡単にロストしてしまうのと動体撮影に特化した7Dシリーズ*2ではないため私の持ちうる技術をテクノロジーで十二分に補えず非常に歩留まりの悪い結果に……。
 鳥貴族の皆様は私の使うレンズよりもさらに望遠画角のを*3使っていたり単焦点レンズ*4を使っていながら素晴らしい写真を収めているのは本当に驚嘆しかない。

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 海に入るために誰かが脱いで忘れていったのか、それともいま冬の海に漂っているサーファーの物か分からないが脱ぎ捨てられたクロックス、砂浜に打ち捨てられているビーサンやクロックスはなぜか行儀よく並んでいることが多いのは常々疑問である。

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 湘南の海はいかなる季節であろうといかなる天候であろうとサーファーにエンカウントする場所である。オンシーズンの夏が近づくとそれこそサーフ装備した方々におうごんのツメを取った後のピラミット*5のよう。
 今日は強風のためか中々に波が高く、波待ちで待機しているサーファーが遠目から見ると波に攫われて溺れているのじゃないかと錯覚するほど。

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 もう後一ヶ月ほどするとシラス漁解禁で賑わうようになる腰越漁港。まだこの時期はしらすが禁漁期のため人もまばらで防波堤でゆったりと釣り糸を垂らす釣り人が幾人かいるくらい。波が高くて漁に出ていないのか干物を作っていそうな場所にはわかめが吊り下げられパリパリになっている。

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 YOKOHAMAを代表するアーティストである「ゆず」が『夏色』のPV似て使っていた”あの長い長い下り坂”がここ。
 地元じゃない人が紹介すると時折間違って「鎌倉高校脇の坂」となっていることが多いが、実際は県立七里ヶ浜高校と鎌倉プリンスホテルの間にある坂です。*6

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 ケンコー・トキナーのトワイライトレッドフィルターを使用しての撮影。
www.kenko-tokina.co.jp
 夕暮れ時の赤味をかなり強調して全体に強い赤紫を加えるのでかなり飛び道具的な使用方法になるが面白い絵を撮るのには中々便利なフィルター。
 姉妹品にトワイライトブルーもあるので今度はそちらにも手を出してみたい。
 弱点としてはかなり色の濃いカラーフィルターのため2段の減光があるのとフィルター枠が厚いので広角レンズではケラれてしまうという……。撮影方法によっては周辺減光に溶け込ますことも出来るけど難しいところ。

 しかし、近場でアクセスが良いからと何度も鎌倉に来ては撮影しているがそろそろ鎌倉エリアで撮影する写真が頭打ちになってきた。
 かなり歩き回って面白そうなスポットを目星つけているというチノ=リはあるが、ただ単に風景を撮るだけということでは面白みが無くなってきている。ポートレートを撮ってみたら面白そうではあるが自分の撮影スタイルで行くと知らないモデルを連れ回してポーズ決めて撮るということは100%失敗することが確定的に明らかなので友人に依頼するしか無いか……。

*1:プロの鎌倉市民は決して海岸沿いの屋外では食べ物は見せない

*2:Just Because!で小宮恵那が使ってたカメラ

*3:150-600mmとか

*4:ヨンニッパとかゴーヨンとかハチゴローとか

*5:DQ3のダンジョン、2歩に1回位の勢いでモンスターが襲い掛かってくる初見殺し

*6:鎌倉高校前駅が非常に見栄えのする駅舎であり七里ヶ浜高校が海に面した青春感溢れる後者であるためドラマでは鎌倉高校前駅下車→七里ヶ浜高校校舎へ登校という使われ方も少なくなくそこで誤解が生じていると思われ。

空港な話 ~羽田編~

 月曜日から悠々と休みキメて羽田空港に遊びに行ってきました。
 羽田空港京急蒲田駅が立体化したおかげか横浜からのアクセスが非常に便利になりふらっと手軽に飛行機取りにいけるようになったのはありがたい限りです。
 今回は今まで行ったことのなかった国際線ターミナルなるところへも行ってみました。

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 国際線ターミナルはやはり訪日客を意識してか和風を全面に押し出した区画があり京都や鎌倉、金沢といった和を売りにしている観光地の仲見世のような通りがあったり神楽殿のようなものが設置されているなど近代的な空港設備とのギャップがなかなか面白いところです。

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 国際線ターミナルからも滑走路はよく見えるのですが、あいにくの風向きのせいか今回は真正面の滑走路から飛び立ったり降り立つようなことはなく駐機しているのを撮る程度しかできませんでした。

 場所を変えて愛と信頼の国内線ターミナルです。
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 ここに来るとこの構図で撮らずにはいられなくなります。

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 羽田の第二ターミナルはちょうど滑走路の向こう側に東京スカイツリーゲートウェイブリッジが見えるためその気になればこのように航空機と絡めて撮影することも出来るのです。
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 今回の撮影はあまり取れ高は良くなかったですね……。多分時間と風向きの関係で取りやすい位置に便数来なかったためと思われます。
 また今回始めて100-400mmのライトバズーカを振り回してみたのですがさすがタムロンですね、手ぶれ補正ではピタッとファインダー内像が止まるお陰で構図を合わせやすかったり移動する被写体をロストせずに済みました。

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最後の一枚は一度やってみたかった遠景シルエット、超望遠レンズ使った風景撮影というのもちゃんとやってみたいですよね。

月蝕な話 ~月面兎はモチツキの夢を見るか~

 去る1/31は月の大きく見えるスーパームーンと月に2回の満月であるブルームーン、そして皆既月食と3つの天体イベントが重なり一日中その話題で持ちきりでしたね。
naojcamp.nao.ac.jp

 カメラクラスタの端くれである私も手持ちの望遠レンズ持ち出して撮影してまいりました。(家にちゃんとした古い天体望遠鏡あるんだけどどこかのレンズが壊れてしまっているらしい残念)

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 欠け始めの月です。このくらいの欠け具合であればピントも合わせやすく、また露出時間も早く出来るのでクレーターまで写しやすいです。

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 そしてこちらがほぼ皆既月食となった月、ここまで来るとMFでもなかなかピント合わせにくく、感度も上げざるをえないのでどうしても私の技量ではぼやけてしまいます……。

 こういう月の天体イベントは単体でとっても面白みにかけることが多いので本当はどこかに出かけて建物と絡めて撮ったりしたら面白いのでしょうが、なかなかそういうタイミングで出掛けられず地元で撮影するのが精一杯です。

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※多重露出
 こういった建造物との写真を一度でいいから撮ってみたい。
 

鎌倉な話 ~雪、無音、海辺にて~

 今回もタイトル詐欺です。(海辺と言えるほど海辺には行っていない)
 昼過ぎから雪の予報と聞いていたので先日参加してきた友人の結婚式2次会の写真をフォトブックにしつつ外の様子を窺っていたところいい具合に雪が降り始めたので前々からやってみたかった雪の鎌倉写真を撮りに出撃しました。
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 湘南モノレールは懸垂式*1のため雪でも容赦なくジェットコースター運行*2です。

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 湘南江の島駅より鎌倉山方面はホワイトアウトになりつつあります。
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 一度は撮ってみたかった江の島~腰越の路面区間での写真。
 流石に平日の昼間で雪も降ってるとなると交通量も少なく江ノ電単体で撮るのが簡単でした。

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 腰越駅まで歩いて鎌倉行きの列車を待っているとひときわレトロな雰囲気の車両が近付いてくるじゃないですか、そうです300形です。
 これは次の鎌倉高校前駅にて撮るしか無いということで隣駅ですがすぐに降りてカメラを構えました。
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 で、なんとか撮れたのがこれ。余計な電柱とかをトリミングしたら画角的にはAPS-Cで撮ったくらいのサイズになりましたと。可能であれば踏切を渡った反対側から撮れたら良かったのですが。
 次の鎌倉方面列車まで少し時間があるので一瞬海辺を見てみようかと*3思いましたがその前の車窓で江の島の島影どころかその手前の小動岬ですらうっすら霞むような天候だったので今回は浜へはおりずそのまま駅舎に戻って待つことにしました。

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 雪の長谷駅。観光オンシーズンであれば入場規制により30分待ち*4ともなる駅ですが今日は当然ながら人もまばらで閑散としています。
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 なんとここで先程撮影のために降りた300形が折り返して来ました。もう1本遅ければこの後に撮りに行く御霊神社で捕まえられたのですが残念……。
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 まるで雪国のローカル線かのような佇まい。
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 参道を横切る線路。
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 御霊神社境内。地元の子供でしょうかこの寒さにも関わらず元気に境内をはしゃぎまわっていました。
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 紫陽花の時期はこの手前に咲く紫陽花と絡めて江ノ電を撮ることの出来る有名な写真スポットです。今日は私しかいなかったので射線を気にせず伸び伸びと撮影に専念することが出来ました。

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 最後は鎌倉駅周辺です。八幡様までは行かなかったのですが雪の若宮大路をちゃんとみれたのは良かったですな。外国人カメラマンも大興奮しながら撮影していました。

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 寿福寺の参道。
 通常、内部は公開していないお寺なのでいつもこの構図ですがやはり雪というアクセントがあると一気に雰囲気が変わります。
 本当の雪国ではこういったお寺の風景がもっと色々と見ることが出来るのですね。東北の方へ旅したくなります。

 家に帰り着いた後は雪まみれになってしまったカメラをせっせと拭いて防湿庫に放り込んだところ20%台だった庫内湿度がみるみる上昇し50%に到達、悪天候での撮影はなめてはいけませんね……。

*1:日本ではここと千葉都市モノレールしかないよ!

*2:70km/h

*3:ここでタイトル回収

*4:ちなみに長谷駅から30分歩くと鎌倉駅に着きます

撮影術な話 part2 ~現役○剤師の教える本当に気持ちのいい○○○~

 性懲りもなく撮影に関する知識について第二弾を恐れ多くも書いてみようとしています。
 今回のテーマはホワイトバランスについてです。

ホワイトバランスって?

 簡単に言えば「白の定義付け」です。

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フォトカノkiss® KADOKAWA GAMES,LTD.2011,2013,2015
 色温度とはなんぞやって人はWikipediaでも見てください。
色温度 - Wikipedia
 小難しい物理学的な話は取り敢えずおいておいて、実原先生の言うようにホワイトバランス(以下WB)を調節することで写真を正しい色合いで撮ることが出来るようになります。
 現行のデジタルカメラでは優秀なAWB(オートホワイトバランス)機能があるためほとんど全ての状況において特に深く考えずAWBに設定しておくだけで正しい色合いで撮ることが出来るようになっています。
 ただちょっとこだわって撮ってみようと思ったり、より観ている風景に近い色合いで撮ろうとなるとWBを選んで*1使っていく必要が出てきます。
 メーカーによってプリセットされているWBの名称は多少異なりますが概ね①オートホワイトバランス、②太陽光(日中・昼光・自然光)、③日陰、④くもり(曇天)、⑤白熱電球(白熱灯)、⑥白色蛍光灯(蛍光灯)、⑦ストロボ、⑧マニュアル、⑨色温度指定の9~10種類程度*2になると思います。
 このうち私のような初心者がAWB以外を使うとしたら②太陽光か③日陰・④くもり、⑥蛍光灯の4つくらいではないでしょうか。

 まず①太陽光・自然光モードですが名前の通り晴天の日中に使うことが多くなるかと思われます。このモードで晴れた日の屋外で撮影すればほぼ間違いなく観ている風景と色合いが同じ写真が撮れるようになっているはずです。特に早朝や夕方といった少し光の色合いが違う時間帯にAWBを使うと日中に撮ったかのような色合いで撮れてしまうことがしばしありますが、この設定にしておくと早朝は早朝らしい青みがかった色合いが、夕方は黄昏時の赤みがかった色合いがくどくならない塩梅で再現されます。
真鶴漁港
 日中に太陽光モードで撮影。そりゃ普通に写るだろ
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 夕暮れ時に太陽光モードで撮影。
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 早朝に太陽光モードで撮影。

 次に③日陰・④くもりモードです。これらのモードは私の感覚では日陰やくもりの状況で使うWBではなく雰囲気に暖かさを加えたい時に選びます。
 これらのモードでは全体的に赤味を足すことが出来るので太陽光モードでは夕方の光線の赤さが充分でない時に切り替えるとより印象的な夕暮れ時を演出することが出来ます。

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太陽光モードで撮影
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日陰モードで撮影
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くもりモードで撮影
 僅かな差かもしれないですが、太陽光モードより日陰モード、日陰モードよりくもりモードのほうがオレンジ色の成分が強くなり夕暮れ時を強調しています。

 そして3つ目は⑥蛍光灯モードです。
 「蛍光灯モード?屋内で使うのか?」と思いの方もいらっしゃると思いますが、私はコレを夜景撮影に使うことが多いです。*3何故夜景に用いることが多いかというとこのWBは青みを足すことが出来るため夜空を単なる黒一色ではなく青紫色を加えたクールな雰囲気に染めることが出来るからです。そのため私の主に夜景を撮る場所である横浜や東京といった都市の硬質な感触を写すには蛍光灯モードを利用することになります。

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太陽光モードで撮影
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日陰モードで撮影
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蛍光灯モードで撮影
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白熱電球モードで撮影
 日陰・くもりモード間での比較では分かりにくいWBの差ですがこのように暖色系である日陰・くもりモードと寒色系の蛍光灯・白熱電球モードを並べてみるとその差は一目瞭然かと思います。

 とここまで読んで来た方は薄々「あれ?WB弄れば面白い写真撮れるのでは?」と思いになるでしょう、正解です。
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 実原先生の言うようにWBも絞りによって変化するボケ量や、シャッタースピードによって変化する躍動感と同じように写真の雰囲気をより印象的にする手段のひとつになるのです。なので「ここは日陰だから日陰モードにしよう」とか「晴れてる日中なのにくもりモードはおかしいな」とか「自然の風景なのに蛍光灯モードは違うでしょ」といった先入観に囚われることなくその風景を見てどう感じたか、その感じたものに合うWBは何かを探りながら撮影してみるとまた新たな風景の発見にも繋がるかもしれません。

最後に


初景滝
色温度を4800に設定
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太陽光モードで撮影
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日陰モードで撮影
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くもりモードで撮影
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白熱電球モードで撮影
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蛍光灯モードで撮影
 どうでしょうか?全く同じ自然界の写真ですがWBの選択でここまで雰囲気に差が出ます。私は1枚目の設定が滝の涼やかさと苔むす岩の湿度、周囲の植生の緑この3点が丁度良くバランスが取れていると考えて完成としましたが、より涼やかさ・水の冷たさを強調したほうが好きな人は白熱電球や蛍光灯モードの方が好みでしょうし、ノスタルジックな雰囲気が好きな人では日陰モードの方が好きだったりはしないでしょうか?

 ぜひとも皆さん、一度お手持ちの写真でWBを変えて再現像してみたり今度撮影に出かける際はAWBではなく他のプリセットを使って撮影してみたりしませんか?

*1:もっとすごい人達は色温度を指定していくけどこの記事はそういう人は対象外

*2:メーカーによってはAWBでも白優先/雰囲気優先と選択できたり、蛍光灯も昼光色/昼白色/電球色など細かく選べる場合もあり

*3:屋内の撮影ではAWBを使うことがほとんどです、いろんな光源が混在してるのでどれか一つの色温度に絞って撮れるほどの腕がないので

撮影術な話 ~現役○剤師の教える本当に気持ちのいい○○○~

タイトル出オチです。*1

 さてこの記事では私なりの撮影方法(?)について文章化していきたいと思います。私のような初心者がお手軽に楽しく撮影できることに重点を置いています。
 なので別に写真コンクールの常連でもなければInstagramでフォロワーn万人とかそういう訳でもない極々平凡な一愛好家の戯言だと思っていただければありがたいです。またこの記事を読んで「撮り方の参考になりました!」という方が一人でもいらっしゃれば幸いです。

まず 絞り・シャッタースピード・露出・ISO感度とは?

 色々な写真家のブログやカメラメーカーのハウツーページ見るとやれ絞りはこう使えだとかこの時のシャッタースピードは○○だとか色々と細かく述べられていますが、私の場合はシンプルに以下の通りです。

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 ボケを活かした写真が撮りたければなるべく開放絞り(F値を小さく)へ、全体的にピントの合った写真*2が撮りたければF値を大きくすれば良いというだけです。ほら簡単でしょ?
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 F値を小さく(この写真はF1.6)するとこのように背景がボケに蕩けるため主題としたいフクロウを浮かび上がらせることが出来ます。
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 逆にF値を大きく(この写真はF10)にすると手前に見える岩場から奥の木の葉までボケることなく写し出すことが出来ます。

Spin Spin
 また、シャッタースピード(以下SS)を遅く(この写真は1秒)することで動くものはブレて写るので夜景では光跡を捉えることが出来るようになります。
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 逆にSSを早くすることで(この写真は1/1600秒)素早く動くもの*3*4を止めて撮ることが出来ます。そのため上手くいけばこのようにジャストミートの瞬間をも納めることが出来るのです。

 絞りとSSは分かったからじゃあ露出は?というと大雑把に言えば写真全体の明るさです。明る過ぎもせず暗過ぎもせずちょうどいい塩梅の明るさの写真を適正露出の写真、それよりも明るい写真を露出オーバー、逆に暗い写真を露出アンダーと言っています。*5
国立昭和記念公園 カナール
 適正露出の写真の例です。空澄み渡る秋晴れの日中だったので目で見た明るさはほぼコレと同じくらいだったと記憶しています。
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 これが露出オーバーの写真になります。陽の光が強く当たっている部分が白くなっているのが分かるでしょうか?露出オーバーで撮ると光の透明感や花弁の柔らかさ・軽さをより強調できるためふんわりとした雰囲気で花を撮りたいときや女性を撮るときにはオーバー気味で撮影したほうが美しく仕上がるのでは無いでしょうか?
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 今度はアンダーに撮ったものです。アンダーに撮ることで被写体に重さ・質感を強調させることが出来るため私は雨上がりのしっとりとした雰囲気や神社の厳かな雰囲気を出すために使うことが多いです。

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雨上がりの例

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 とまあこんな感じで絞りを開けば・SSを遅くすれば取り込む光量が多くなり逆にすれば少なくなるということを押さえておけばいいと思います。

 そして3つ目の露出をコントロールする手段がISO感度です。

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 感度を高く(ISOの値を大きく)することで少ない光量でも明るく写すことが出来るようになります。そのため上のGIFにもあるように光量の少ない夜間の撮影や雨の日、屋内での撮影では必然的にISO感度を高める必要があります。
 ISO感度を高めることでSSを早めることができ、結果としてブレのない写真を撮ることが出来ます。
 ただし、あまりに高感度で撮影するとノイズが発生してしまい綺麗な画像は得られなくなってしまいます。
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高感度(ISO51200)で1/3秒撮影
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低感度(ISO200)で10秒撮影
 前者では僅かな時間しか露光していないにも関わらずオリオン座以外の細かな星の光を写し出している一方でザラザラとしており星の光の色も本来の色とは異なったものになっています。
 後者では都会の夜空でも分かる明るさを持つオリオン座の星は映し出されているもののその他の細かな星の光は捉えることが出来ず黒く潰れてしまっています。しかしながら星の光の色は概ね見た目通りであり夜の闇もざらつくことなく表現されています。

私の撮影方法

 ここからが本題です。今までの『絞り』『シャッタースピード』『感度』を踏まえた上で私がどのように撮影しているかというと、基本は絞り優先モード*6で絞り(≒ぼかす度合い)だけ決めてあとはカメラにおまかせです。 一眼レフカメラ買ったんだからマニュアルで撮らなきゃダメでしょキミ~」っていう方はブラウザ左上の矢印ボタンをクリックししてください
 この設定の優れているところはボケという一番見てわかり易い表現だけに集中することが出来るので初めて一眼レフやミラーレス、ハイエンドコンデジに触る人にとって「スマホのカメラと違う!」*7を経験できる手っ取り早い方法だと私は思っています。
 この時にカメラの設定でISO感度上限を常用感度*8上限の1/4ぐらいに設定しておけば夜景以外の大体の状況において感度が高くなりすぎてノイズだらけの写真になってしまったり、SSが遅くなりすぎて*9手ブレ写真になってしまったりなどがなく歩留まりよく撮影できると思います。
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Sun Set
 どちらも絞り優先モード・ISO感度上限6400で絞りだけ自分で決めて撮影したものです。夏の海辺のような非常に光量の多い環境でも冬の夕暮れのような光量の乏しい環境でもカメラが手ブレしないSSとそれに適した感度を選んできてくれるので私は構図とボケ量コントロールだけ気にして写真に取り組むことが出来るのです。

 次に多く使うモードがマニュアルモードです。これは絞りとSS両方を自分で設定するので①夜景を腰を据えて綺麗に撮りたいときや②水の流れのある風景で流れを活かして撮りたい時、そして③被写界深度をある程度稼ぎつつ動きの早いものを撮りたい時に使っています。
 ①②の場合には往々にしてSSが遅くして更にISO感度も落とすためほぼ必然的に三脚の使用が前提となります。*10逆に③の場合は絞りとSSだけ自分で決めて感度はカメラ任せにするためISO感度が往々にして上限に達してしまい、ある程度画質を犠牲にしつつの撮影となります。
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 夜景をマニュアルモードで撮影した例。風景なので絞ってパンフォーカスにして繊細に描写したいのと感度もなるべく低くしてノイズの少ない画が欲しかったため30秒露光という長時間露光になっています。
カニ滝
 こちらも滝を流れる白糸の様に表現したかったため手持ちでは厳しい2秒、これも三脚構えています。

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 これらの写真は羽ばたく鳥をブレずに撮りたかったので少々絞ってSSも早めにして撮影したものです。なので感度もやや高めとなっています。

まとめ

 私の撮影方法は端的に言えば「オートで任せられるところはカメラに任せて構図や時間帯、季節、ボケ量など後からではどうにもならない部分を詰めていく」となります。また、手ブレしたりピントを外した写真も救えない失敗*11であるためそれを如何に減らすことが出来るかということにも重きをおいています。
 そのためにもなるべくあやふやな人の手が入る部分をなるべく少なくして撮影するようにしています。なので撮る写真にボケやシャープさが重要な要素だと考えるときには絞り優先モードで撮影することでその2点だけに神経を集中し、動きをいかに表現するかが重要な要素だと考えるときにはシャッター優先モードで撮影し、非常に精密に根を詰めて撮りたいときだけマニュアルモードを使って画を追い込んでいくように使い分けています。

 最後に、今回の記事は原稿用紙にして12枚を超える文字数となってしまいましたがここまで読んでいただきありがとうございました。

*1:昔そういうタイトルの本があったんですよ

*2:いわゆるパンフォーカス

*3:プロ野球選手のスイングスピードは約140~150km/hrと言われる

*4:ヤクルト雄平がスイング王!中田抜き169・3キロ https://www.nikkansports.com/baseball/news/1583044.html

*5:ただし何を持って適正かオーバーかアンダーかは撮影する意図によって変わるので一概には言えない

*6:メーカーによって異なるがAvモードやAモード

*7:最近のスマホのカメラは性能上がってるので沿う感じない人もいるとは思いますが

*8:カメラの製品ページにスペックとして表示されてる

*9:一般的に手ブレせずに撮影できるとされる1/焦点距離秒より遅いSS

*10:手ブレ補正機構では到底賄えないほどの露光時間になるため

*11:多少の露出オーバーやアンダーはRAWで撮影していれば救える