旅メモ!

徒然なるままに写真や旅行について書き綴る。

レンズな話 ~EF50mm F1.2L USM ~ 2ndレビュー(?)

いやぁ50mm単焦点レンズっていいものですねぇ

 キヤノンの誇る超大口径標準レンズであるEF50mm F1.2L USMを手に入れてから1年以上経ち、このレンズでの撮影枚数も十分揃ってきたので*12ndレビューしてみます。

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京都東山 慈照寺銀閣
 f/6.3まで絞っての撮影、やはりf/4以上まで絞れば柔らかさは減ってシャープな写りになります。
 流石に10年以上前の設計によるレンズであり非球面レンズ1枚以外は特殊硝材を使っていないため最近のSIGMA Art 50mm F1.4のような等倍鑑賞に耐えられる緻密なシャープさがあるかと言われると厳しいものがあります。

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京都 石塀小路(2017年12月撮影)
 やはり開放F1.2で少し離れたところにピント置いての風景写真における前後のボケの蕩け方はこのレンズの最大の持ち味ですね。
 拡大してみると盛大にフリンジが出ているので現像時に手動で補正しないと余計な色がエッジについてしまう弱点があるけどこういう雰囲気の場合にはそれも味になるので使いこなす楽しみになります。
 余談だがこの撮影地は今では撮影禁止になっているので二度と撮れない写真になってしまいました。

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京都 嵐山
 F4~5.6ぐらいの絞り値が好きなようでよく使っているようで、ボケとシャープさのバランスをとると丁度この辺りになるではないでしょうか。
 2枚目のは散り紅葉のボケがレンズによっては煩くなってしまうこともありますがこの子の場合は素直に溶けていて目が疲れるようなことがないです。

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京都嵐山 渡月橋花灯路ライトアップ~
 8枚絞りなので素直な8条の光条が出るのですが、若干線が太く都市の夜景では少し使いにくいかな?という印象です。手持ちにはZeissのPlanar 50/f1.4も持っているのですが光条の線の太さに差を感じます。8枚絞りと9枚絞りの差でしょうか。

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横浜山手 外交官の家
 モノクロームにするとフリンジとかがごまかせるので素晴らしいですね!おい
 もっともF1.2開放だとピント面も割とふんわりしてしまうのでシャープさが欲しいときは現像のタイミングで補正かけたほうが良いと思われます。そこ、ピント合わせる技術がないだけとか痛いところつかない

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鎌倉 御霊神社
 Lレンズなので当然防塵防滴仕様です。雨や雪の中*2でもそこまで神経質にならなくても取り回せるというのは素晴らしいですね。ガチの防塵防滴が欲しいならPENTAXOLYMPUS使ってください

 購入してから1年以上撮影に出かけるときはほぼ毎回持ち出して使っていますがやはり他にはない開放F1.2のボケが使えるというのは遊びの幅を広げてくれるので非常に楽しいレンズです。
 一方でフリンジなどの収差が開放F値に近ければ近いほど盛大に現れたり、ピント面の薄さと柔らかすぎるとも言える写りをするので開放からシャープさを求める人にはお勧めしにくいかなというところです。
 非常に趣味性の高いレンズであるためハマる人はドハマりするけど駄目な人は全くもって受け付けない、そういう面白みのあるレンズではないでしょうか。

*1:2018年8月26日時点で8809枚

*2:温度差による結露は防滴仕様でも防げないので注意