旅メモ!

徒然なるままに写真や旅行について書き綴る。

撮影術な話 ~現役○剤師の教える本当に気持ちのいい○○○~

タイトル出オチです。*1

 さてこの記事では私なりの撮影方法(?)について文章化していきたいと思います。私のような初心者がお手軽に楽しく撮影できることに重点を置いています。
 なので別に写真コンクールの常連でもなければInstagramでフォロワーn万人とかそういう訳でもない極々平凡な一愛好家の戯言だと思っていただければありがたいです。またこの記事を読んで「撮り方の参考になりました!」という方が一人でもいらっしゃれば幸いです。

まず 絞り・シャッタースピード・露出・ISO感度とは?

 色々な写真家のブログやカメラメーカーのハウツーページ見るとやれ絞りはこう使えだとかこの時のシャッタースピードは○○だとか色々と細かく述べられていますが、私の場合はシンプルに以下の通りです。

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フォトカノkiss® KADOKAWA GAMES,LTD.2011,2013,2015
 ボケを活かした写真が撮りたければなるべく開放絞り(F値を小さく)へ、全体的にピントの合った写真*2が撮りたければF値を大きくすれば良いというだけです。ほら簡単でしょ?
2017_11_09_8059
 F値を小さく(この写真はF1.6)するとこのように背景がボケに蕩けるため主題としたいフクロウを浮かび上がらせることが出来ます。
2017_06_13_2723
 逆にF値を大きく(この写真はF10)にすると手前に見える岩場から奥の木の葉までボケることなく写し出すことが出来ます。

Spin Spin
 また、シャッタースピード(以下SS)を遅く(この写真は1秒)することで動くものはブレて写るので夜景では光跡を捉えることが出来るようになります。
2017_04_15_9999_435
 逆にSSを早くすることで(この写真は1/1600秒)素早く動くもの*3*4を止めて撮ることが出来ます。そのため上手くいけばこのようにジャストミートの瞬間をも納めることが出来るのです。

 絞りとSSは分かったからじゃあ露出は?というと大雑把に言えば写真全体の明るさです。明る過ぎもせず暗過ぎもせずちょうどいい塩梅の明るさの写真を適正露出の写真、それよりも明るい写真を露出オーバー、逆に暗い写真を露出アンダーと言っています。*5
国立昭和記念公園 カナール
 適正露出の写真の例です。空澄み渡る秋晴れの日中だったので目で見た明るさはほぼコレと同じくらいだったと記憶しています。
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 これが露出オーバーの写真になります。陽の光が強く当たっている部分が白くなっているのが分かるでしょうか?露出オーバーで撮ると光の透明感や花弁の柔らかさ・軽さをより強調できるためふんわりとした雰囲気で花を撮りたいときや女性を撮るときにはオーバー気味で撮影したほうが美しく仕上がるのでは無いでしょうか?
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 今度はアンダーに撮ったものです。アンダーに撮ることで被写体に重さ・質感を強調させることが出来るため私は雨上がりのしっとりとした雰囲気や神社の厳かな雰囲気を出すために使うことが多いです。

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雨上がりの例

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フォトカノkiss® KADOKAWA GAMES,LTD.2011,2013,2015
 とまあこんな感じで絞りを開けば・SSを遅くすれば取り込む光量が多くなり逆にすれば少なくなるということを押さえておけばいいと思います。

 そして3つ目の露出をコントロールする手段がISO感度です。

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フォトカノkiss® KADOKAWA GAMES,LTD.2011,2013,2015
 感度を高く(ISOの値を大きく)することで少ない光量でも明るく写すことが出来るようになります。そのため上のGIFにもあるように光量の少ない夜間の撮影や雨の日、屋内での撮影では必然的にISO感度を高める必要があります。
 ISO感度を高めることでSSを早めることができ、結果としてブレのない写真を撮ることが出来ます。
 ただし、あまりに高感度で撮影するとノイズが発生してしまい綺麗な画像は得られなくなってしまいます。
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高感度(ISO51200)で1/3秒撮影
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低感度(ISO200)で10秒撮影
 前者では僅かな時間しか露光していないにも関わらずオリオン座以外の細かな星の光を写し出している一方でザラザラとしており星の光の色も本来の色とは異なったものになっています。
 後者では都会の夜空でも分かる明るさを持つオリオン座の星は映し出されているもののその他の細かな星の光は捉えることが出来ず黒く潰れてしまっています。しかしながら星の光の色は概ね見た目通りであり夜の闇もざらつくことなく表現されています。

私の撮影方法

 ここからが本題です。今までの『絞り』『シャッタースピード』『感度』を踏まえた上で私がどのように撮影しているかというと、基本は絞り優先モード*6で絞り(≒ぼかす度合い)だけ決めてあとはカメラにおまかせです。 一眼レフカメラ買ったんだからマニュアルで撮らなきゃダメでしょキミ~」っていう方はブラウザ左上の矢印ボタンをクリックししてください
 この設定の優れているところはボケという一番見てわかり易い表現だけに集中することが出来るので初めて一眼レフやミラーレス、ハイエンドコンデジに触る人にとって「スマホのカメラと違う!」*7を経験できる手っ取り早い方法だと私は思っています。
 この時にカメラの設定でISO感度上限を常用感度*8上限の1/4ぐらいに設定しておけば夜景以外の大体の状況において感度が高くなりすぎてノイズだらけの写真になってしまったり、SSが遅くなりすぎて*9手ブレ写真になってしまったりなどがなく歩留まりよく撮影できると思います。
2017_06_19_3079
Sun Set
 どちらも絞り優先モード・ISO感度上限6400で絞りだけ自分で決めて撮影したものです。夏の海辺のような非常に光量の多い環境でも冬の夕暮れのような光量の乏しい環境でもカメラが手ブレしないSSとそれに適した感度を選んできてくれるので私は構図とボケ量コントロールだけ気にして写真に取り組むことが出来るのです。

 次に多く使うモードがマニュアルモードです。これは絞りとSS両方を自分で設定するので①夜景を腰を据えて綺麗に撮りたいときや②水の流れのある風景で流れを活かして撮りたい時、そして③被写界深度をある程度稼ぎつつ動きの早いものを撮りたい時に使っています。
 ①②の場合には往々にしてSSが遅くして更にISO感度も落とすためほぼ必然的に三脚の使用が前提となります。*10逆に③の場合は絞りとSSだけ自分で決めて感度はカメラ任せにするためISO感度が往々にして上限に達してしまい、ある程度画質を犠牲にしつつの撮影となります。
2017_05_21_0935
 夜景をマニュアルモードで撮影した例。風景なので絞ってパンフォーカスにして繊細に描写したいのと感度もなるべく低くしてノイズの少ない画が欲しかったため30秒露光という長時間露光になっています。
カニ滝
 こちらも滝を流れる白糸の様に表現したかったため手持ちでは厳しい2秒、これも三脚構えています。

2018_01_14_0505
2016-07-20-0590
 これらの写真は羽ばたく鳥をブレずに撮りたかったので少々絞ってSSも早めにして撮影したものです。なので感度もやや高めとなっています。

まとめ

 私の撮影方法は端的に言えば「オートで任せられるところはカメラに任せて構図や時間帯、季節、ボケ量など後からではどうにもならない部分を詰めていく」となります。また、手ブレしたりピントを外した写真も救えない失敗*11であるためそれを如何に減らすことが出来るかということにも重きをおいています。
 そのためにもなるべくあやふやな人の手が入る部分をなるべく少なくして撮影するようにしています。なので撮る写真にボケやシャープさが重要な要素だと考えるときには絞り優先モードで撮影することでその2点だけに神経を集中し、動きをいかに表現するかが重要な要素だと考えるときにはシャッター優先モードで撮影し、非常に精密に根を詰めて撮りたいときだけマニュアルモードを使って画を追い込んでいくように使い分けています。

 最後に、今回の記事は原稿用紙にして12枚を超える文字数となってしまいましたがここまで読んでいただきありがとうございました。

*1:昔そういうタイトルの本があったんですよ

*2:いわゆるパンフォーカス

*3:プロ野球選手のスイングスピードは約140~150km/hrと言われる

*4:ヤクルト雄平がスイング王!中田抜き169・3キロ https://www.nikkansports.com/baseball/news/1583044.html

*5:ただし何を持って適正かオーバーかアンダーかは撮影する意図によって変わるので一概には言えない

*6:メーカーによって異なるがAvモードやAモード

*7:最近のスマホのカメラは性能上がってるので沿う感じない人もいるとは思いますが

*8:カメラの製品ページにスペックとして表示されてる

*9:一般的に手ブレせずに撮影できるとされる1/焦点距離秒より遅いSS

*10:手ブレ補正機構では到底賄えないほどの露光時間になるため

*11:多少の露出オーバーやアンダーはRAWで撮影していれば救える